香りの散歩道


香水瓶は香りの住む家


墨絵・朝野泰昌
水瓶のデザインを見て、そこにどんな香りが詰められているのか、想像したことはありませんか?

ある有名な香水瓶デザイナーが、「香水瓶は香りの住む家である」と言ったそうです。

甘い香り、気品のある香り、ちょっと刺激的な香り・・・それぞれのイメージにふさわしい家を与えられた香水は、昔から女性たちの心を捉え、長く愛されてきました。



そんな美しい香水瓶のコレクションで、香水の歴史を振り返る展覧会が、広島県廿日市市の「海の見える杜(もり)美術館」で開催されています。
展覧会のタイトルは『きらめく装いの美・香水瓶の世界』。

古代、バラ水を撒くために使われた器をはじめ、練香を詰めて疫病から身を守った銀のポマンダー、セーブルやマイセンなどの窯元で作られた磁器の香水瓶、バカラやラリックのガラス細工、ディオールなどの服飾メゾンが特別にあつらえた香水瓶など・・・。

海の見える杜美術館のコレクションから厳選した280点に加え、パリのプティ・パレ美術館から出品されたポプリポットや版画など、およそ350点の展示品によって、香りの文化と歴史が紹介されています。

時空を超えて、これほど多くの貴重な香水瓶を一堂に観られるのは、滅多にない機会でしょう。
5月23日まで、海の見える杜美術館で開催中の展覧会『きらめく装いの美・香水瓶の世界』。

皆さんもぜひ足を運んでみませんか。



*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。



*このコーナーは毎週水曜日に日本海新聞で掲載しています



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